みなさんこんにちは。佐伯です。
本日は、九州旅行2日目の前編をお送りします。
2日目も快晴に恵まれ、宿から歩いてすぐの金鱗湖も幻想的な風景でした。
朝のロビーの一角。
デンマークのデザイナー、オーレ・ヴァンシャー作の名作椅子、コロニアルチェア越しに、庭をのぞみます。
ベンガラ色の左官壁にトリミングされて、庭の緑がよく映えます。柱型や壁面の、細かく溝が突かれた木板が繊細な陰影を作ります。
お部屋での朝食の準備風景です。障子に木々の陰影が映り、さわやかな風を感じられます。
朝食も、もちろんとても美味しかったです…。
宿泊させていただいた十七番館は、メゾネット型で階段がついていました。
手摺の形状は華奢な楕円形で、傾いていることで握りやすくなっています。
見えにくいですが、手摺の受け材は真鍮の六角棒を曲げて作られています。
階段を上って突き当りの、2階用クローク。
壁は天井まで立ち上がらず、右側の寝室とつながっています。
お手洗いの扉を開けたところ。
手前の手洗いカウンターと奥の便器を隔てる格子の寸法が絶妙で、抜け感と安心感が同居していました。
手洗いカウンター横の造作。小窓に入っている木の断面もテーパーがかかっていたりと、繊細な形状でした。
本館の館内も見せていただくことができました。
レストランの入り口の、場の作り方も勉強になります。
その裏の、レストラン待合。柿沼さんがよく使われているシーリングファン、実物は初めて見ました。
暖炉上の斜め壁はスチールのLアングルを並べたデザイン。
本館のレストランのテラス席です。
植栽は、亀の井別荘が建てられる前に植わっていたものをなるべくそのままに、計画されたそうです。
野趣に富む雰囲気で、どこか安心感をおぼえます。
スタッフの方に撮っていただきました。男性陣二人のお顔が、!
中庭を囲む回廊。軒天の高さは低く抑えられています。
足元はさまざまな瓦の敷き方で領域分け。
チェックアウト後、支配人の方のご厚意で、本館と離れの客室を数室ご案内いただきました。ありがとうございました。
庭への向き合い方、素材感、ディテールなど、大変勉強になりました。
窓辺の壁面にテレビが隠されたお部屋も!柱の横の黒い部分がテレビ側面です。
旅館というプログラム上、テレビをなくすことは難しいですが、庭もきれいに見せたいため隠されたのだとか。
私たちも庭を重視してプランを考えていると、テレビをどこに置こう…と悩むことが実はよくあります。
さて、亀の井別荘を堪能した後、少し山手に上ったところにある山荘無量塔へ。
こちらも由布院では有名な旅館です。次回はぜひ宿泊したい!
併設されたラウンジ、Tan's barを見せていただくことができました。
明治中期の古民家を移築した建物で重厚な造り。
1930年代のアメリカ製劇場用スピーカーだそうです。実際に見るとすごい迫力。
ぜひここから流れる音楽を聴いてみたいものです。
骨太な架構の中にモダンな設えがマッチしている空間でした。
外部への抜けと奥行きを感じることができる開口が素敵です。
茶寮柴扉洞の囲炉裏。創作山里料理がいただけるそうです。
ここを最後に由布院を離れ、九州最古の木造建築「富貴寺」目指して、北東へ向かいました。
長くなってしまったのでこのあたりで…。
次回、後編に続きます!
佐伯